ブラック企業がシステムのバグを隠蔽して当然バレた話

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私がエンジニアとして、某巨大企業のシステム保守をしていた頃の話です。ある日お客様から電話がかかってきて、こう聞かれました。「システムに実績を登録したはずなのに、検索しても全然見つからないんだよ〜。どうしてかな?」お客様が指摘した機能を調べてみたところ、とんでもないバグが潜んでいて、そのせいで数千件のデータがシステム上で絶対に見られなくなっていることが分かりました。お客様は登録したが最後、そのデータを見ることも更新することも、消すことすらできなくなっていました。

 

「やばい…なんて答えよう…言い逃れのしようがないくらい完璧なバグだ…『仕様です』なんて言えねえ…」自分で責任を負いきれないので、私は上司に相談しました。するとその人はなんと「…うん!これは隠蔽しよう!」と言いはじめたのです。そして、一番の下っ端である私と先輩が「お客様に隠し通すための言い訳を考えること」「嘘の資料を用意すること」を指示されました。そう、私たちが勤めていたのは表向きは超ホワイト優良企業、倫理的には超ブラック企業だったのです。

 

私たちは、つつかれてしまえば一瞬で嘘だとバレる資料を必死で作り、冷や汗をたらしながらお客様にウソの説明を重ねました。で、お客様は当然キレました。だって、説明が説明になっていないからです。「上の人間を出せ」といわれました。上司の上司がお客様のところに出向いて、なぜかやりとげた顔で帰ってきました。「バレたわ」わたしたちはその日から三日間かけて、お客様に謝罪と訂正を申し述べる資料を作り、バグが修正されるまでの間、責任を持ってデータを修正させていただくことを説明しました。ブラック企業ってどうしてこんな絶対にすぐばれる嘘つくをとするんでしょうねね?

 

そもそもそのバカみたいなバグも、この企業がブラックだったから発生したものなんです。このシステムの開発依頼をお客様から受けた時、我が社がむちゃくちゃ安い金額で下請けに発注、間に合うわけがない納期に向かってビシバシ徹夜をさせたところ、下請けが「もう無理」と言って途中でトンズラしてしまったんですね。開発の残った部分を、プログラミングなんて実はよく分かってない我が社の社員が、適当に穴埋めして完成させたわけです。だから、こんなどころじゃないバグが、実は他にも大量に潜んでいるんですよね〜。今も。これ以上片棒をかつがないために、とっとと退職しようと思います。

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