私が本格的に転職を考えたのは、27歳のときでした。
大きな理由は2つです。
・所属部署が解体されることになり、やりたい仕事が続けられなくなる可能性がある。もしくは人員が減らされるので整理しながらの激務となる。
・そもそも働く時間が長くて辛い
そのほかにも、会社の業績が下がり組織の雰囲気がどんよりしていた、だとか上司が感情的な人で精神的にも辛かったなど、転職にむけて背中を押してくれるような理由はいくつかありました。
転職を決断すると、求人情報誌やサイトを見始めました。そこには、会社が誘ってくれているような言葉が並んでいるので、様々な会社が魅力的に見えてきました。
一方で、27歳。「結婚」「出産」という文字がちらほら見え始めている時期でもありました。その時の私の状況は、東京で一人暮らし。彼氏無し。なので、しがらみは無く自由な状態でした。ですが、未知なる未来のことが頭から離れず、不安が押し寄せます。
・転職したらしばらくは結婚できないだろう。そもそも転職していいのだろうか。
・近い将来結婚したいが、転職先は結婚してからも働ける職場だろうか。
・結婚相手によっては転勤もあり得る。転勤先で新たに就職活動をして働けるような経験や専門性は積めるのだろうか。
・そもそも、実家から離れた東京で転職活動を行っていいのだろうか。
このような女性ならではの悩みが押し寄せ、頭の中がぐちゃぐちゃになりました。
そんな状態で、求人情報を見ていても、どの企業も選択できませんでした。
そのような状態から抜け出せたのは、様々な立場の方に相談させてもらったからでした。友人、先輩、家族・・・中でも人材紹介会社のコンサルタントの方とお話ししていると、自分の考えていることが整理されてきました。(少々促されるようなところもありますが)
私が転職で重視したいのは、「やりたい仕事」である、しかし、長時間労働が予想される会社では転職する意味がない(今の会社にいたらいいだろう)。
やりたい仕事を重視するので、東京に残る。結婚出産に関しては予定があるわけではないので切り離して考える。しかし、結婚出産後も働きたいので、できるだけ専門性を高められる仕事に就きたい。
このようにシンプルに考えられるようになってからは、求人情報の全然違う業界の誘惑の言葉にも負けず、自分の意志を貫けるようになりました。そして、転職活動の末、希望するような仕事ができる会社に転職することができました。
女性、特に未婚の女性は、これからどのような結婚、出産をするのか、それにより働くことに制約がでるのか、という、自分では決められない未来への不安を持ちながら転職活動をすることが多いと思います。
転職の悩みが人生の悩みと絡みあっているので、まずはその悩みを並べてみて、優先順位を付けて整理をすることが非常に大切だと感じました。