早朝の仕事に行きたくないと思っても続けた理由

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私は今から10年前の大学生の時、夏と春の長期休暇を利用して、地元の秋田でスーパーで早朝の仕事をしていました。時給は東京の三分の二位しか貰えませんでしたが、将来の貯金や学費のために一生懸命働くことにしました。

 

仕事は、開店前の朝4時からトラックで運ばれてきた商品をひたすら棚に置いていく作業でした。雑貨や食品・お酒まで様々な物品が届き、中には重い物ばかり届く日や異常に量が多い日もありました。

 

特に夏の時期はビールや酎ハイが多く、冬の時期は日本酒や焼酎が多く大変でした。それでも、体力にも自信がありましたし、仕事自体が単純作業でしたので仕事に行きたくないと思うことはありませんでした。ただ、私と同じ早朝の仕事に居る先輩で嫌なおじさんがいて、何かと「仕事が遅い」「並べ方が下手だ」といちゃもんを付けてくるのでした。

 

そんなある日、いつものように商品を棚に並べていると、私はその日に限ってものすごい睡魔に襲われました。寝ぼけ眼で一升瓶を持ち、棚に置こうとした瞬間手が滑り瓶が床に落ちて割れてしまいました。すぐに清掃の人が駆けつけて処理をしてくださいましたが、その一帯は日本酒臭くなってしまいました。私はすぐに、皆に謝りました。

 

殆どの職員は、笑ながら「これから気を付けてくれればいいよ」と話してくれましたが、その嫌な先輩だけは「これだから使えない奴は…」とぼやいていきました。翌日から私は、気を取り直して仕事に取組み、周囲の人も何も言いませんでしたが、嫌な先輩だけはいつまでも「もう割るなよ」「商品を大事に扱えよ」とネチネチ言ってきました。

 

それだけでなく、私が長期休暇が終わり大学に戻り、数か月後再び長期休暇でスーパーに戻った際、その先輩から、「また来やがった」とすれ違いざまに言われました。

 

私は次第にやる気がなくなっていき、嫌な顔をされてまで、朝早く起きてスーパーに行きたくないと思うようになっていきました。そして嫌な先輩がいない日の仕事の休憩時間、私は職員に仕事を辞めたいと伝えました。

 

すると、皆口々に「君がいなくなっては困る」「私たちはあなたの味方だから」と声をかけてくれたのです。私は、そんな言葉をかけてくれると思っていなかったので、とても勇気づけられました。

 

そして、大学を卒業するまで仕事を続ける意欲が再び湧いてきました。それからは、嫌な先輩に何を言われようがされようが全く気にならなくなりました。お陰で、四年間仕事を全うすることができ、学費も親のすねをかじることなく払い切ることが出来ました。

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